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Rick-Rack


2009年に結婚。激動の一年でした。2010年もいい年になりますように。
by rick-rack
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新学期といえば

4月も半ばとなりました。
学生さんは、新学期が始まって1週間くらい経った頃でしょうか。

学校に通っていた頃、新学期に配布される新しい教科書。
とりたてて勉強が好きなわけではなくとも、
あたらしい紙と印刷の匂いがして嬉しかったものです。
まだ汚れも折り目もアンダーラインもない、きれいなきれいな本。

特に好きだったのは、国語の教科書。
小学校と中学校、いずれも公立の学校に通っていたのですが、
わたしの通っていた地域で採用されていたのは教育出版から発行されていたもの。
表紙にいわさきちひろさんのイラストが使われていて、
シンプルな装丁も結構気に入っていました。

小学校時代、貰った日の夜に真っ先に読むのは、
毎学年にかならずひとつ掲載されていた、戦争もののお話。

(子供の頃、なぜか楽しいお話や笑えるお話よりも、
悲しいお話やかわいそうなお話、こわいお話が好きだったんです。
悪趣味な子供だな~。今思うと)

1年生では 「かわいそうなぞう」(土家 由岐雄)
2年生がどうしても思い出せない・・・。(誰か覚えていたらおしえてください)
3年生では 「お母さんの紙びな」(長崎源之助)
4年生では 「一つの花」(今西祐行)
5年生では 「お母さんの木」(大川悦生)
6年生では 「川とノリオ」(いぬいとみこ)

中でも「かわいそうなぞう」はインパクトが大きい作品でした。
上野動物園で、太平洋戦争中に実際に行われた出来事・・・。
今読んでも、涙がでそうになります。

戦争もののほかにも、思い出のお話がたくさんあります。





・「おじさんのかさ」(佐野洋子)

 先生が実際に黒くて長くて細い、スティックのような傘を見せてくれて、
 「おじさんのかさは、きっとこういう傘だよ」と話していました。

・「アレクサンダとぜんまいねずみ」(レオ・レオニ、谷川俊太郎訳)

 ストーリーももちろんいいお話なのですが、このお話のおかげで
 「四方八方」という言葉を始めて学びました。

・「きつねの窓」(安房直子)

 指先をききょうで青く染める・・・という情景の美しさが印象的でした。

・「田中正造」(来栖良夫)

 足尾鉱毒事件を知るきっかけになった話。社会科で公害を学ぶ前に習ったのでは。

・「お手紙」(アーノルド・ローベル、三木卓訳)

 かえるくん達が手紙のやりとりをするお話。
 授業として、クラスメイト同士で手紙のやりとりをしたような気がします。

・「附子」(茂山千五郎)

 狂言というものの存在を初めて知りました。「ぶす」という言葉のインパクトが大。

・「山月記」(中島敦)

 人が虎になってしまうって・・・。そんなこと・・・。
 カフカの「変身」ほどの不条理さはないけれど、当時としては衝撃的でした。

・「こころ」(夏目漱石)

 国語の教材一、ドラマティックで生生しい話。でも原作を読むと、
 教材にされている部分(一部抜粋の形で掲載)以外は
 むしろ淡々としたストーリーで拍子抜けしました。

古典や詩歌についても色々と思い出深い作品はありますが、
長くなるのでこのへんで。

今の国語(現代文)の教科書には、よしもとばななさんや江國香織さん、
村上春樹さんなどの作品も掲載されているようですね。

子供の読書離れが叫ばれて久しいですが、教科書だけで終わらずに、
授業でとりあげれられたことをきっかけに、そのような作家さんの作品を
読んでくれる機会が増えるといいなと思います。
by rick-rack | 2006-04-13 23:47 | 読書
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